墨出しの人手が足りない。増員する前に確認する3つのこと
墨出しが追いつかない。人を足せば解決すると思って探し始める前に、確認しておくと無駄が減ることがあります。増員しても解決しない詰まり方が実際にあるからです。この記事は、原因の見分け方から書きます。
増員が効かない3つの詰まり方
1. 段取りが止まっている
材料待ち、他業種との重なり、天候。原因が墨出し以外にあるなら、墨出しの人を増やしても止まったままです。
見分け方は単純で、いま墨出しの人が手を止めている時間があるかを見ます。あるなら人の問題ではありません。常用で人を入れると、待ち時間もそのまま費用になります。
2. 判断が要る箇所で止まっている
仕上墨のように納まりの判断が必要な作業は、人数を増やしても分担できません。躯体が図面より寄っていたとき、どちらに合わせるかを決められる人が要ります。
この場合、2人増やすより、判断できる人が1人入るほうが速い。1人応援で職長クラスが入る体制に意味があるのはここです。
3. 現場のルールが特殊
入場のルール、独自の割付、設計変更の経緯。説明に時間がかかる現場では、人を増やすと教える側の手間が増えるだけになります。
手が足りないのか、判断できる人が足りないのか、段取りが詰まっているのか。 ここを分けてから手を選ぶと外しません。
増員以外に取れる手
工程を組み替える
複数の面を同じ日に出す計画でも、後工程の着手日が違えばずらせることがあります。型枠が入るのが3日後の面と、明日の面。優先順位をつけるだけで、いまの人員で回ることがあります。
突貫に入っている現場では、この余白がすでにありません。
出す墨を絞る
すべての墨を同時に出す必要はありません。構造に関わる基準墨と子墨は落とせませんが、仕上墨は工程が近づいてから出せば足りることがあります。
逆に、いま出しておかないと後で出せなくなる墨もあります。打設後に隠れる部分がそうです。この判断ができる人が現場にいるかどうかで、この手が使えるかが決まります。
社内の他現場から回す
現場のルールを知っている人が来る利点があります。ただし他現場を薄くするだけになることが多く、工期が重なる時期には使えません。
外注で人を足すなら
上の3つを確認したうえで、それでも手が足りないなら外注です。
1人からの応援を受ける会社もあります。人数を増やすより、判断できる人が1人入るほうが効く場面では、これが有効です。1人の場合に誰が来るかは必ず確認してください。
範囲が明確に切れるなら、日々の応援ではなく請負で出す手もあります。「この棟の3階から8階まで、躯体の基準墨と子墨」のように言えるなら請負にできます。範囲が曖昧なまま請負にすると、どこまでが契約内かで揉めます。
早く動くほど選べる
どの手も、時間があるほど有効です。工程の組み替えは余白がなければできませんし、外注も直前では選択肢が「受けてくれるところを探す」だけになります。
確定していなくても構いません。「来月から2棟同時になりそうだ」の段階で相談しておくと、いざというときに動けます。